2019/04/21

Ubuntu 19.04の幾つかのパッケージについてのメモ

ここではUbuntu 19.04の一部のパッケージについて扱う。

  1. PyPy 3のパッケージ提供開始
  2. FileZillaにおけるFTPSが正常に動作
  3. パッケージのバージョンなど
    1. GCC 8, mingw-w64 6, Clang 8
    2. Mono 5
    3. Mesa 19.0
    4. Wine 4.0
    5. GNU Emacs 26
    6. Linux 5.0.0

PyPy 3のパッケージ提供開始

Python 3互換のPyPyのパッケージpypy3がUbuntuで初めて提供されるようになった。これはDebian 10(Buster)向けに提供されているものと同じソースパッケージからビルドされたもので、Debian 10でも同様にインストールできる。

Python 3向けに書かれたPythonスクリプトをより高速に動かしたい場合に役立つ。

FileZillaにおけるFTPSが正常に動作

18.10ではFTPサーバにFTPS(FTP over SSL/TLS)で接続できなかったが、この不具合が解消している。

パッケージのバージョンなど

GCC 8, mingw-w64 6, Clang 8

標準のGCC(gccg++)のバージョンは8.3.0だが、gcc-9g++-9のパッケージ名でGCC 9を入れることもできる。mingw-w64のバージョンは6.0.0となっており、クロスコンパイラのGCCの部分はバージョン8.3.0。

標準のClang(clang)のバージョンは8.0。

Mono 5

バージョン5系のリリースからかなり経っているが、Monoのバージョンが4系から5系(5.18)になった。5系の最終バージョンである5.20は間に合わなかった。

Mesa 19.0

自由なソフトウェアのグラフィックドライバや動画再生支援ドライバなどを提供するMesaは2019年4月に公開されたばかりの19.0.2となっている。

Wine 4.0

2019年1月に公開された4.0が入っている。新しい安定版がUbuntuに入るのは遅い傾向があったが、今回は早い。

GNU Emacs 26

2018年にリリースされたバージョン26.1となっている。

最近のUbuntuにおけるEmacsのパッケージは名前にバージョン番号を含まないようになっている(emacs25-lucidのような名前のパッケージは移行用パッケージでemacs-lucidのような名前のパッケージ(バージョン26)が入る)。

Linux 5.0.0

カーネルのパッケージ群のバージョンは5.0.0だが、3系や4系が出たときと同様に単純にバージョン番号の数字が上がったことによってメジャーバージョンが上がったもの。